生まれてこなければ良かった

こう言われてしまうと、ただ悲しい顔をして、うつむくだけだ。
でも、顔を上げてこう言う。

どうしてそんな気持ちになったの?

いろんな言葉が出てくる。
そのうち、最も辛い、悲しいことが顔を出す。
それに寄り添い、話を聞く。辛抱強く話を聞く。
言葉が途切れた時、こころにそっと手を置いて
辛かったね、大変だったね、よく頑張ったね
と、声をかける。

他人から見ると「そんなことで」と思うことも
当人は死ぬほど辛いことがある。

その「こころの傷」が癒えた時、「生きてるのも悪くない」と思い
何か目標ができて、生きがいができて、わくわくが顔を出すと
生まれてきて良かった
そう思うんじゃないだろうか。

そっと、癒す。それが「癒し屋本舗」



私の中の龍さん。
とてもおとなしくて、優しい龍さん。
水が欲しくてもじっと我慢する。
私が気付くと、うれしそうに、あ!気付いてくれた!と喜ぶ。
水を飲むとうれしそうに跳ねる。
上高地に、安曇野に行こうね。
今度こそ、行こうね。

目を醒ませ わたしの獣

by 天野月子「龍」
上高地